半世紀の静寂を破る。月への有人飛行「アルテミス2号」いよいよ始動

みなさんは、最後に人間が月に行ったのがいつかご存知ですか? 実は、もう50年以上も前のことなんです。

半世紀もの長い間、静寂に包まれていたあの銀色の世界に、ついに人類が戻ろうとしています。 今日は、いよいよ最終段階に入った有人月探査ミッション「アルテミス2号」について、そのワクワクする物語をお届けします。

Artemis II
Image Credit: NASA/Frank Michaux
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50年ぶりの「ただいま」を言いに

夜空にぽっかりと浮かぶ月。 私たちは毎晩のように眺めていますが、アポロ計画が終わって以来、あそこは「誰もいない場所」でした。1972年のアポロ計画以来、人類は月の地表に降り立っておらず、有人ミッションは半世紀以上途絶えています。

しかし、その沈黙がついに破られようとしています。 NASAが進める「アルテミス計画」。その第2弾となる「アルテミス2号(Artemis II)」の準備が、いよいよ大詰めを迎えています。

今回のミッションではまだ着陸はしませんが、宇宙飛行士を乗せた宇宙船が、月の裏側をぐるりと回って地球に帰ってくるのです。

まるで、長い間帰っていなかった故郷の玄関先まで行って、「もうすぐ帰るからね!」と大きく手を振ってくるような、そんな心温まる、しかしとてつもなく壮大な旅なんです。

選ばれし4人の旅人たち

この歴史的な旅に挑むのは、4人の宇宙飛行士たち。 彼らは、私たち人類の代表です。

狭いカプセルの中で数日間を共にし、地球から38万キロメートルも離れた場所へ向かう。 それは、想像を絶するチームワークと信頼が必要な冒険です。 彼らが乗り込む宇宙船「オリオン」は、現代の最新技術が詰め込まれた、いわば「宇宙のキャンピングカー」。 ですが、外は真空、気温は極寒。決して快適なグランピングではありません。それでも彼らは笑顔で、人類の夢を背負って飛び立つのです。

これは「本番前の最終リハーサル」

「せっかく行くなら、降りればいいのに」 そう思う方もいるかもしれませんね。

でも、宇宙開発というのは、石橋を叩いて、叩いて、さらにレントゲンでひび割れがないか検査してから渡るくらい慎重なものなんです。

今回のアルテミス2号は、次の「アルテミス3号」で実際に月面に着陸するための、もっとも重要なリハーサルです。 新しい車を買ったとき、いきなり未開のジャングルには行きませんよね? まずは高速道路を走ってみて、ブレーキは効くか、ハンドルは重くないか、エアコンは快適か……そんな「乗り心地」と「安全性」を、命がけで確認するミッションなのです。Artemis II はあくまでシステム全体を検証するための飛行であって、まだ未知の危険(深宇宙環境・機器故障・放射線など)への挑戦は続きます。

地球を振り返る

この旅のハイライトは、なんといっても「月の裏側」から見る景色でしょう。

月の向こう側へ回ったとき、彼らの目の前には、ボコボコとしたクレーターだらけの月の地平線と、その向こうに浮かぶ小さく青い地球が見えるはずです。 漆黒の宇宙に浮かぶ、宝石のような私たちの星。

かつてアポロの飛行士たちが言葉を失ったその光景を、4人の飛行士たちはどんな言葉で私たちに伝えてくれるのでしょうか。 今は高画質のカメラがありますから、きっと息を呑むような映像が届くはずです。

まとめ:今夜、月を見上げてみませんか

月から見た地球
Image Credit: NASA

アルテミス2号の準備は、着々と進んでいます。 巨大なロケットが空を切り裂き、人間を乗せて月へ向かう日は、もうすぐそこまで来ています。

アルテミス2号は月への“入り口”に過ぎません。その次の一歩が、人類の再びの着陸につながるのです。

参考文献

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この記事を書いた人

「深夜の星空喫茶」管理人。 三度の飯より星とミルクティーが好き。飯もちゃんと好き。

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