5月は夜風が心地よく、星空を見上げるのにぴったりの季節です。
2026年の5月19日(火)と20日(水)の夕方、西の空で天体イベントが起こります。細い三日月と、夜空でひときわ明るく輝く「金星」と「木星」が接近して見えるのです。


街明かりがある都市部からでも、肉眼で簡単に見つけられる圧倒的な明るさの星々です。学校の帰り道や夕食前のひとときに、ぜひ空を見上げてみましょう。

なぜ月と惑星は接近して見えるのか?|黄道という通り道
空の星々はばらばらに散らばっているように思えますが、月や惑星が接近して見えるのには、ちゃんとした「構造」の理由があります。
宇宙空間において、地球や金星、木星といった惑星たちは、太陽の周りを「ほぼ同じ平らな円盤状の面(黄道面)」に並んで回っています。そして、地球の周りを回る「月」も、その円盤とほぼ同じ角度で回っているのです。
太陽系の天体が同じ平面に並んでいることを、空の上で実感できる現象です。

月・金星・木星の見つけ方|肉眼で探す3つのコツ
特別な機材や望遠鏡は全く必要ありません。肉眼だけで十分に楽しめる観測です。以下の手順で探してみましょう。

時間帯は「日の入り後30分〜1時間」
19時〜20時ごろ、まだ少し夕焼けの明るさが残る時間帯がベストです。真っ暗になる前の方が見つけやすくなります。
方角は「西」の空
太陽が沈んだ方向です。西の方角が開けているベランダや窓、あるいは公園などから探してみてください。
まず一番明るい星を探す
5月19日なら「マイナス3.9等」という圧倒的な明るさの金星が、細い三日月のすぐ近くに見つかります。月よりも先に金星の輝きに目が留まるかもしれません。翌日の20日には、月は軌道上を少し移動して、今度は木星(マイナス1.9等)のすぐ近くに寄り添います。
観察の注意点|見える時間と安全対策
- 時間勝負の観測です 金星も木星も、時間が経つと西の地平線に沈んでしまいます。20時を過ぎると建物の陰に隠れてしまう可能性が高いため、早めの時間を狙うのがコツです。
- 足元には十分注意を 夕暮れ時は急速に暗くなり、段差などが見えにくくなります。ベランダに出る際や、外で立ち止まって観察する際は、周囲の安全に十分注意してください。「歩きながらの観測」は危険ですので、必ず立ち止まって楽しみましょう。

次に探したい星|春の大曲線をたどる
西の空で月と惑星の共演を楽しんだら、次は頭の真上から少し北の方角へ視線を移してみましょう。
ひしゃくの形をした「北斗七星」が見つかるはずです。そのひしゃくの柄のカーブをそのまま南へ伸ばしていくと、オレンジ色の明るい星(うしかい座のアークトゥルス)と、白い星(おとめ座のスピカ)へと繋がる、巨大なアーチが描けます。これが「春の大曲線」です。
西の空で太陽系の平面構造を感じ、頭上で遠い星々の巨大な並びを楽しむ。今夜はぜひ、そんな視点で夜空を見上げてみてください。

4月の星空情報、6月の星空情報も参考になります。

参考文献
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