最近、気温はいかがですか?天気予報では10年に一度の高温といわれたり、または大寒波といわれたり、いろいろな日があると思います。体調崩さないようにしてください。
今日ご紹介する星は、私たちにとって「あって当たり前」で、一番の温もりをくれる星、「黄色矮星(おうしょくわいせい / Yellow Dwarf)」のお話です。
私たちの暮らすこの太陽系を照らす「太陽」も、この黄色矮星の仲間です。

実は「黄色」じゃない?
「黄色矮星」という名前ですが、宇宙空間から見ると、太陽は「黄白色」に見えます。白っぽい、すこし黄色がかったような色です。地球の大気を通ると一層黄色っぽく感じられるのです。
天文学的には「G型主系列星」と呼ばれ、宇宙にある星の中では、前回ご紹介した「赤色矮星(全体の約75%)」よりもずっと数が少なく、全体の数%から10%未満しかありません。 決して「どこにでもある星」というわけではないのです。

生命を育む「奇跡のバランス」
なぜ、私たちの地球に生命が生まれ、こうしてブログを書いたり読んだりできるのでしょうか? それは、私たちの親である「黄色矮星(太陽)」の性格が、あまりにも完璧だったからです。
- 大きすぎない: もっと大きな青い星だと、数千万年で燃え尽きてしまい、生命が進化する時間が足りません。
- 小さすぎない: 小さな赤色矮星だと、フレア(爆発)が激しすぎたり、惑星が凍りついたりしてしまいます。
黄色矮星の寿命は約100億年。 熱すぎず、寒すぎず、そして長く安定して輝き続ける。この「ちょうど良さ」こそが、黄色矮星の最大の才能なのです。
最期は美しく散る
私たちの太陽は、今46億歳。人間で言えば、働き盛りの40代〜50代といったところでしょうか。 あと50億年ほど経つと、燃料を使い果たし、大きく膨らんで「赤色巨星」という老人の星になります。
その時、水星や金星は飲み込まれてしまいます。地球が飲み込まれるかどうかは、今も研究者の間で議論が続いています。
しかし、決して悲しい終わりではありません。最後は静かに外側のガスを宇宙へ手放し、美しい「惑星状星雲」というカラフルなガスの花となって、中心に小さな白い芯(白色矮星)を残して一生を終えます。
そのガスはまた、次の新しい星や惑星を作る材料になるのです。

特別大きくもなく、特別小さくもない。 「中くらい」の星、黄色矮星。
けれど、その「中くらい」の安定感があったからこそ、私たちは今ここに存在しています。 普段は暑すぎる、寒すぎると文句を言いたくなるような日もありますが、明日の朝、昇ってくる太陽を見たら、少しだけ感謝したくなるかもしれません。「今日も良い温度でありがとう」と。
Image Credit:NASA
参考文献

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