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宇宙探査とミッション
太陽の大気圏に突入する人類最速の衛星、パーカー・ソーラー・プローブの挑戦
もし、イカロスの父ダイダロスがもう少し科学に詳しかったら、神話の結末は変わっていたかもしれません。 彼の失敗はシンプル、耐熱素材の選定ミスでした。 融点がわずか60℃程度の「蜜蝋(みつろう)」で翼を固めてしまったこと。これが全ての間違いです。... -
宇宙探査とミッション
人類最後の死角。太陽の「北極と南極」を見るために旅立ったソーラー・オービター
太陽系のすべての惑星は、太陽の赤道ではなく「黄道面(地球の公転面)」にほぼ沿って回っています。太陽の自転軸はこの面に対して約7度ほど傾いているため、極地は地球からの観測の死角になっていました。 従来の太陽観測(SOHOやACE、ひのでなど)は、地球... -
宇宙探査とミッション
太陽フレアの「Xクラス」って何? 地震の「震度」を決める衛星GOES
ニュースで「大規模な太陽フレアが発生しました。クラスは最大級のX(エックス)です」という言葉を聞いたことはありませんか? 地震に「震度」や「マグニチュード」があるように、太陽の爆発にも「格付け(クラス)」があります。 では、このランク付け、... -
宇宙探査とミッション
なぜ太陽の大気は表面より熱いのか? 世紀の謎に挑む日本の「ひので」
SOHO、ACE、SDO、STEREOと、太陽を見張るNASAの衛星は多いです。 彼らは素晴らしい「監視網」を持っていますが、実は肝心なときに「ある日本の衛星」の力を借りています。 その名は「ひので(Hinode)」。 2006年にJAXA(日本)が打ち上げた、太陽観測衛星... -
宇宙探査とミッション
正面からだけじゃ分からない。CMEの予測精度を劇的に上げた「横からの視点」STEREOについて
Image Credit: NASA SOHOやSDOといった「太陽を見つめる衛星」がいくつか運用されています。 彼らは優秀ですが、ひとつだけ弱点があります。 それは、「片目(地球からの視点)だけで見ていること」です。 片目をつぶって、飛んでくるボールをキャッチしよ... -
星空のしくみ
宇宙天気予報はなぜ必要か?|防御不能の90秒が示した教訓
「太陽嵐(CME)」は地球の電気を消してしまう恐れがある、というお話をきいても、 「でも、そんな映画みたいなこと、本当にあるの?」と思う方、いらっしゃるかもしれません。 あったのです。 今から30数年前、1989年3月13日未明。 カナダのケベック州。... -
星空のしくみ
太陽はただ燃えているだけじゃない。1億個の水爆がいきなり爆発する「フレア」の仕組み
私たちは普段、太陽を「ポカポカと暖かい、変わらない恵みの星」だと思っています。 しかし、特殊なフィルター(SDOなど)を通して見ると、その顔は全く違います。 表面は常に沸騰し、磁力線が複雑に絡み合い、時折、想像を絶する大爆発を起こしているので... -
宇宙探査とミッション
宇宙天気予報の主役。SOHOとSDOの決定的な違いは「視力」と「場所」
テレビのニュースや、科学番組で、 「太陽の表面で爆発が起きました!」 という映像を見たことはありませんか? 金色に輝く表面から、炎の龍(プロミネンス)が噴き出し、時には紫色や緑色に美しく発光している……あの息を呑むような高画質映像。 あれを撮... -
宇宙探査とミッション
宇宙にも「台風」がある? スマホや飛行機を止める「宇宙天気」の正体
みなさん、朝起きたら天気予報を見ますよね? 「今日は雨だから傘を持っていこう」 「台風が来るから家で過ごそう」 実は、空のずっと向こう、宇宙にも「天気」があることをご存じでしょうか。 もちろん、宇宙空間に雲はありませんし、雨も降りません。雨... -
宇宙探査とミッション
なぜ「地球の写真」を撮るのか? 太陽風観測の最新鋭DSCOVRの数奇な運命
ラグランジュポイントL1には、SOHO、ACEがいます。 彼らは基本的に、常に太陽の方を向いています。太陽風がやってくる方向を見なければならないので、当然ですよね。 しかし、2015年にL1に到着した最新鋭の衛星DSCOVR(ディスカバー)は違いました。 彼は...