「おおいぬ座」の1等星、シリウス。どのような星かご存知でしょうか。
オリオン座のすぐ後ろをついて回るおおいぬ座。その心臓部で輝くシリウスは、「全天で一番明るい恒星」として知られています。 冬の澄んだ空気を切り裂くような、あの青白い輝きには、どんな秘密や物語が隠されているのでしょうか。
今夜は、冬の夜空の王者、シリウスとおおいぬ座について語りましょう。

全天一の輝き!シリウスってどんな星?
夜空を見上げたとき、「あ、あの星すごく明るい!」と思ったら、それは十中八九シリウスです。まずはその圧倒的な明るさの秘密に迫ります。
マイナス1.46等の衝撃
星の明るさは「等級」で表しますが、シリウスはそのスケールを一段突き抜けた、マイナス1.46等という異次元の明るさを持っています。これは、冬の代表的な1等星であるオリオン座のベテルギウスや、こいぬ座のプロキオンと比べても、群を抜いて明るい数値です。
なぜ明るいのか?
- 星自体がとてもエネルギーにあふれている(主星シリウスAは、太陽の約25倍の明るさ)
- 地球からの距離が約8.6光年と、宇宙規模で見ると「お隣さん」と言えるほど近い
この「近さ」と「パワー」の相乗効果で、私たちはあの眩しいほどの輝きを目にすることができるのです。
七色に変化する?シリウスのまたたき
シリウスをじっと見ていると、青白くだけでなく、赤や緑にチカチカと色が変化しているように見えることはありませんか? これは「シンチレーション(星のまたたき)」と呼ばれる現象です。
シリウスはあまりに明るいため、大気の揺らぎの影響をダイレクトに受け、まるでダイヤモンドを光にかざした時のように、七色のプリズムのような輝きを見せてくれるのです。
特にシリウスは地平線近くで見ることが多いため、大気の影響を強く受けやすいのです。
おおいぬ座の神話と見つけ方
シリウスを含む「おおいぬ座」は、形も整っていて非常に見つけやすい星座です。
オリオンを追いかける忠犬
神話では、おおいぬ座は狩人オリオンが連れていた猟犬だとされています。 冬の夜空を西へ西へと進んでいくオリオン座。そのすぐ後ろを、主人の足元を見守るように追いかけているのがおおいぬ座です。
また、別の神話では「獲物を絶対に逃さない犬・レラプス」であるとも言われています。獲物(うさぎ座)を狙って天空を駆け回っている姿を想像すると、夜空が少し賑やかに感じられますね。
見つけ方のコツ「冬の大三角」
おおいぬ座を見つけるのはとても簡単です。
- まず、オリオン座の三ツ星を見つけます。
- 三ツ星のラインを、左下(南東)へすーっと伸ばします。
- そこにギラギラと輝く一番明るい星があります。それがシリウスです。
このシリウスと、オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオンを結んでできるのが、冬の夜空のランドマーク「冬の大三角」です。
まとめ:今夜はシリウスの「色」に注目してみて
全天一の明るさを誇るシリウスと、主人に忠実なおおいぬ座。 その圧倒的な光は、街明かりのある場所でも簡単に見つけることができます。
ただ「明るいな」と見るだけでなく、「どんな色にまたたいているか」に注目してみてください。 冷たく澄んだ冬の風が強い日ほど、シリウスは激しく、そして美しく七色に煌めきます。

参考文献
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